ここは、Real学部 Ａ教室

独身同士、結婚目的、不倫等の形式を問わず、大人の恋愛の場面で共通する女性の悩みと恋愛相談の実例を、Yaoo知恵袋の恋愛相談ページへのリンクにてご紹介致します。なお、この恋愛相談ページにおける回答者ID「frltlf1」の回答内容は、当校スタッフの深沢が回答したものになります。 

リンク先の大人の恋愛相談の事例は、「付き合って10ヶ月で同棲中・婚約中の彼氏が、私の誕生日に女友達2人と遠出していたことがわかった。これに嫉妬し、嘘をついた彼氏を責めたところ、逆に、彼氏から隠し事のなさを追求されて携帯を見られ、過去に男性とのコンパに行ったことを知られてしまった。それ以降、彼氏からの信頼がなくなり、同棲解消され、別れたいと言われてしまった。仲直りしてよりを戻したいが、どうすればよいのか？」という、彼氏の嘘を責めたことに後悔や未練の念を抱き、彼氏に振り回されながらも、失恋、破局、婚約破棄を避けたいと思っている女性の悩みです。

この事例における恋人関係は、お互いに信頼し合う恋愛経験を積み重ねてきている方にとっては、「ん？独身同士によくある、他の異性との関わりを許さず、関わりが無いことを信用・信頼し合えない彼氏と彼女が、お互いに、詮索し合い、責め合い、プライバシーの暴き合い、束縛し合いによって愛情を感じているような、未熟な恋愛のパターンでは？」のように思えるかもしれません。

しかし、この事例の発端である「他の異性との関わり（ex.他の異性と遊びに行った、飲みに行った、デートした、キスした、エッチした等。以下、「異性交友関係」と言います）の事実を隠すこと」や「異性交友関係の事実を隠した相手を疑い、追及し、非難し、縛ること」については、成熟度の高い大人の恋愛の場面でも、しばしばみられる現象です。よって、この事例は、大人の恋愛に共通の事項として、Ａ教室に掲載しています。

相手の異性交友関係を疑って詮索、非難、束縛する行為は、「愛情の提供」ではなく「価値観の押し付けや強制」に過ぎない

恋人同士の間では、恋愛を育む過程において、次のようなきっかけにより、相手の異性交友関係の事実を知ってしまうことがあります。

●「恋人のことは良いことも悪いことも含めて全て知りたい」と思っている彼氏（又は彼女）が、相手である彼女（又は彼氏）に積極的に質問して明らかにしていく

●「いくら恋人のことであっても、自分にとって都合の悪いことは知りたくない」と思っている彼氏（又は彼女）が、意に反して、相手である彼女（又は彼氏）自身や知人・友人から暴露されてしまう

そして、相手の異性交友関係の事実を知った彼氏（又は彼女）が、その事実を「今まで、隠していたな」、「そのような異性交友関係は自分の恋人として許せない」と評価してしまうことがあります。

この場合には、リンク先の事例のように、ついつい、相手が異性交友関係の事実を隠していたと非難し、その異性交友関係の内容について相手である彼女（又は彼氏）を責めたり、相手のことを信用できなくなって、以後、相手の異性交友関係を疑い、詮索したり束縛したりしてしまいがちです。

このように相手を責めたり束縛したりする行為は、子供の恋愛の場合には、責められたり束縛を受けている相手において、「私を独占したいという恋愛感情の表れであり、愛情の提供を受けている」と評価されることがあります。

しかし、大人の恋愛の場合には、このような相手を責める行為は、責められている彼女（又は彼氏）から見れば、「彼氏（又は彼女）が自身の価値観の正しさを主張して押し付ける行為」に映り、相手を束縛する行為は、束縛される相手である彼女（又は彼氏）から見れば、「彼氏（又は彼女）が自身の価値観に従うことを強制する行為」に映りがちです。

このような価値観の押し付けや強制って、

誰もが「相手からされた時に、最も不快に感じる行為」

ですね。

もし、このような行為を恋人になる前にされていたら、きっと恋人として選んでいないのではないでしょうか。

リンク先の事例には、彼女が彼氏を責めた時の状況が「私は物凄く彼を責めてしまいました。何度も謝られましたが、なかなか許すの一言が言えず・・」のように記載されています。このような「彼女が自分の価値観を彼氏に押し付け続けた行為」が、二人の信頼関係が大崩れしてしまった根本要因になっているのでは・・と推察されます。

まずは、異性交友関係の事実について相手の心情や自己評価を冷静に聞いてみることが、大人の恋愛にとって不可欠なプロセス

このような信頼関係が破壊してしまうような事態を防止するためには、どうしたらよいのか？

まず、相手の異性交友関係の事実を知った際には、その事実を「許せない」と勝手に評価する前に、一呼吸おいて、

「その事実がどのような相手の意思に基づいて起きたのか？（＝その時は、どういうつもりだったの？）」、

「その事実について、相手は、どう自己評価しているのか？（＝今は、どう思っているの？）」

ということについて、相手の人としての心情を引き出しながら、冷静に聞くことが大切であると考えます。

こうして相手の心情をじっくり聞くことによって、「この事実を引き起こした要因は、自分自身にもあるかも知れない」ということに気づける場合もあります。また、相手の心情がよほど身勝手なもので無い限り、感情的になって相手を責めたり束縛したりすることもなくなるでしょう。

知ってしまった相手の異性交友関係の事実を、二人で冷静かつ客観的に共有し、これをきっかけに、より信用・信頼し合える関係に発展させていくこと。これこそが、「大人の恋愛」にとって不可欠なプロセスと言えるのではないでしょうか。

相手の心や行動を監視・管理するほど、相手の気持ちは離れていってしまう

もちろん、このような冷静な対応について、「理想論に過ぎず、現実的でない」と仰る方もいらっしゃるかと思います。特に、過去に相手を信じて放置したことにより傷つけられ裏切られたようなトラウマがある方の場合には、同様のことが起きないように、相手の心や行動を監視・管理しないと・・と思ってしまうことでしょう。

しかし、このような相手の心や行動の監視・管理を実践された方は、「これを実践するほどに、相手の行動はコントロールできるようになる反面、相手の気持ちがどんどん離れていく」という末路になることを、既に気がついているのではないでしょうか。

加えて、このやり方は、監視・管理する側が一方的に消耗していってしまいます。よって、長期継続型の大人の恋愛を目指す方には、あまりお勧めの手法ではありません。

ただ、・・・「相手を信頼して裏切られたというトラウマ」は、重くなると、女性不信や男性不信にまで陥ってしまうことがあります。女性不信や男性不信を克服するためには、治癒のための意思や十分な時間と機会が必要であり、最終的には「トラウマを忘れてしまうくらいに、相手を信頼することができた」という打消しの出来事を経験する必要があります。

「男性不信」という用語の意味については、当校Ａ教室の大人の恋愛用語事典に掲載しておりますので、重いトラウマにお悩みの女性の方は、是非、ご参照頂ければと思います。「女性不信」については、別の機会にテーマとして取り上げたいと考えています。

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