シングルマザーの不倫からの再婚失敗-結局、離婚できずに婚約破棄された|大人の恋愛の恋愛相談
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シングルマザーの大人の恋愛の場面における女性の悩みと恋愛相談の実例を、教えてgooの恋愛相談ページへのリンクにてご紹介致します。なお、この恋愛相談ページにおける回答者ID「kmlf3」の回答内容は、当校スタッフの向坂が回答したものになります。
リンク先の大人の恋愛相談の事例は、シングルマザーの不倫からの再婚失敗に関するものであり、「奥様と別居中の既婚男性と将来結婚する前提で2年不倫したが、結局離婚できずに婚約破棄され、奥様から別れさせられた。」という、再婚に失敗して人間不信に陥ってしまったシングルマザーの女性の悩みです。
なお、「不倫」という用語の意味については、当校A教室の大人の恋愛用語事典に掲載しておりますので、ご参照頂ければと思います。
はじめに
リンク先の事例は、少々重めですが、皆さん、読まれてみて、どのように感じられたでしょうか?
おそらく、女性の方の多くは、既婚男性の背信的な裏切り(=シングルマザーの女性との交際が嫁にバレたとたんに、この女性に対する離婚の約束などをすべて反故にして、手のひらを反すように、この女性を捨ててしまったこと)に対する憤りを感じているのでは…と予想します。
他方、男性の方の多くは、「既婚男性のしたことは確かにひどいけど、離婚していないのに付き合いを続けてしまったシングルマザーの女性にも問題があるのでは…」のように、比較的冷静に受け止められているのではないでしょうか。
少し話が脱線しますが・・・
実は、私たちが当校LoveFakeを運営しようと思ったのは、私たちの周囲に、リンク先の事例のような恋愛に関する重い悩みを抱えた30歳以上の友人(男性、女性)がたくさんいて、そのような方々から相談を受けて精神的な傷の回復の手助けをしていたことからです。
このような様々な重い悩みをたくさん受けてきて、悩んでいる側の人が持っている共通要素は、次の2つです。
●「相手をアイテム※1として置いておきたい、失いたくない」という所有意識を強く持ってしまっているがために、相手の醜い行為を良心的に解釈しまう、相手のことを過度に美化してしまう等、“相手を冷静に見る目”が狂ってしまっている。
※1:アイテムとは、「思い通りの質や量の恋愛感情を得られない恋人」を意味する。
●そして、「この狂いは、そもそも出会った当初から、既に生じている。つまり、所有意識の強さによって、本来持っているはずの「相手を見抜く力」が、無意識的に使われなくなってしまっている。
私たちは、リンク先の事例の文面に接した時、相談者であるシングルマザーの女性について、こうした共通要素を強く感じ取りました。
さて、リンク先の事例に話を戻しますが・・・、
「離婚と結婚の約束をして不倫状態で2年弱付き合った末、嫁バレして関係終了となったこと」
この要因は、既婚男性、シングルマザーの女性のどちらにもあったと思います。
しかし、シングルマザーの女性には、付き合い始めの段階で、「この既婚男性が自分にとって相応しいかどうか」について適切に取捨選択するきっかけが十分にあったように感じます。
詳しくは後述しますが、仮に、この既婚男性が離婚した独身者であってシングルマザーの女性と再婚したとしても、その独占欲や束縛に起因して、更なる大きな問題(ex.家庭崩壊、子供への危害)が生じていたのでは…のように思えるからです。
ですので、相談者のシングルマザーの女性は、この事例のタイトルとして、「彼との突然の別れ」、「人間不信」と付けていますが、・・・私たちには、「予定された別れ」に過ぎず、「通常なら信じないような男性を思い込みで信じてしまっただけ」のように感じられます。
そもそも、男と女が愛し合う目的は、相手を支配したり、相手を恨んだりするためではありませんよね。
もし、シングルマザーの女性が既婚男性との交際の初期段階で、当校トップページの学校理念である
To be loved with your wishes, make your choice.
(望み通りに愛されるための取捨選択)
を頭に浮かべられていたなら、
きっと、相手の既婚男性の価値について冷静かつ適切な取捨選択がなされ、事例のような、相手を支配したり、相手を恨んだりするような出来事は起きなかったことと思います。
突っ込みどころ満載の事例ですが、同様の事例が起きないように、この事例について、「どのような取捨選択がまずかったのか?」という本質をインサイトしていきたいと思います。
取捨選択を誤ったポイント
(1)既婚男性の妻は、離婚を全く想定していない
シングルマザーの女性と付き合うに際し、既婚男性は、自分の妻の酷さについて、ざっくりと次のように評価しています。
(a)妻にとって自分は「ATM」
(b)妻にとって自分は「文句や暴言を浴びせるためのサンドバッグ、八つ当たり先」
(c)妻に家から追い出されたので、別居1人暮らしをしている
これらの評価のうち、私たちが気になったのは(b)と(c)です。
人は、何とも思っていない相手に対しては、なるべくエネルギーを使わないように無視するものであり、文句や暴言を浴びせることはありません。むしろ、文句や暴言は、見込みのある相手や手応えのある相手だからこそ、浴びせるものです。
このことから、妻の「本当は、夫から愛されたくてしょうがない」という真の思いが十分に推知されます。
このような真の思いを抱いている妻が「離婚の同意」とはほど遠いステータスにあることは、当校E教室に掲載している「【補助教材】不倫した夫から離婚宣告された妻の心理と行動」を参照してみると、より明らかとなります。
この補助教材のフロー図に示すように、妻が離婚に実質同意していると言えるためには、妻が、夫から愛される必要は無いと判断した上で、離婚に関し子供が成長するまでの待ち時間ストレスを抱えている段階(レイヤー3)、又は、離婚に関し自活するための資金繰りのストレスを抱えている段階(レイヤー4)のいずれかである必要があります。
このフロー図で言えば、事例における妻は、未だ、愛されないストレスを抱えている段階(レイヤー1)であり、このストレスが解消すれば仲良し夫婦に戻れる段階です。よって、妻は、離婚に同意していることはおろか、想定すらしていないものと考えられます。
加えて、既婚男性が妻によって家から追い出されたのは、もしかしたら、妻の文句や暴言に対して、無視することも服従することもできずに、文句や暴言を言い返す等により抵抗していたからなのではないでしょうか。
もしそうだとすれば、夫についても「本当は、妻から愛されたくてしょうがない」という真の思いが十分に推知されます。よって、この夫婦の実質は、補助教材のフロー図で言えば、まさに「仮面度無しの仲良し夫婦」になりますね。
事例のシングルマザーの女性は、これらのことを見誤り、「離婚や離婚後の再婚の確実性あり」と判断して突き進んでしまった・・・その結果、堕胎まで承認してしまうほどに「このチャンスを絶対に逃さない」という背水の陣的な心理状態に陥ってしまった。
このことが、シングルマザーの女性の取捨選択に関する1つ目のミスであると考えます。
(2)既婚男性の勢いは、家庭の反動に過ぎない
もしあなたが事例の既婚男性だったとして、妻から、既述した「ATM」、「文句や暴言を浴びせるためのサンドバッグ、八つ当たり先」、「家から出ていって1人で暮らしな」のように評価されていたとしたら、あなたはどうするでしょうか?
よほど鈍感力の強い男性でない限り、自分の主体性、男としての存在価値や威厳を回復したいと思い、妻に替えて、この回復を実現できるような女性の存在を求めるのではないでしょうか。
そして、「妻にやられていたこと(=自分が相手の思い通りにされること)」に耐えていたのであれば、その反動で、無意識のうちに、それとは逆のこと(=自分が相手を思い通りにすること)をしたいと思うのではないでしょうか。
こうした妻からの仕打ちに耐えていた反動から、事例の既婚男性がもともと備えていた独占欲や束縛欲が、シングルマザーの女性に対し、より強度な内容に付勢されて露わになってしまったような気がします。
もし、既婚男性が妻からの仕打ちに耐えていなかったら、・・・例えば、妻の暴言を蛙の鳴き声だと思って無視していたら、・・・そのような反動は生じず、恋人として適度な独占欲や束縛で済んでいたのでは・・・と想像します。
思うに、「反動」という力は、反力をもらう対象物(既婚男性の妻)が無くなると、消滅してしまうものです。
よって、事例のシングルマザーの女性は、出会った当初の盛り上がっている時は仕方ないとしても、しばらく交際が続いた際に、こうした既婚男性の反動的な勢いを一旦止めるべく、あえて、「既婚男性に過剰に尽くさずに自分らしくしたら、二人の関係はどうなるか?」、「一定期間、適度な距離を置いてみたら、二人の関係はどうなるか?」などのテストをして、既婚男性を冷静にさせるべきであったと思います。
このテストをすることによって、反動が無い状態で二人の関係はどうあるべきかを吟味し、その上で、二人の関係を、不倫状態での適切な付き合い方に落ち着かせるようにコントロールしていくのです。
しかしながら、事例のシングルマザーの女性は、実際には、このテストをすることができず、逆に、既婚男性の独占欲や束縛を“愛の深さ”と誤解して好評価し、子供の時間を割いて尽くしてしまうほど、自らがコントロールされてしまった・・・
このことが、シングルマザーの女性の取捨選択に関する2つ目のミスと考えます。
(3)既婚男性がシングルマザーの女性を愛しているのは、自分のためであり、相手のためではない
事例のシングルマザーの女性が既婚男性の強い独占欲や束縛を「愛されている」と感じてしまったことは、そのように愛されたことのない女性であれば、やむを得ない面もあります。
しかし、一般に、シングルマザーの生活環境が、仕事や家事、子育てに忙しくて物理的・時間的に独占できない環境であることは、他人の立場に立って考えられる大人であれば、誰でもわかることです。
また、事例のシングルマザーの女性が既婚男性からの車や仕事の提供を「愛されている」と感じてしまったことも、経済的に苦しむシングルマザーであれば、やむを得ないことかもしれません。
しかし、これらの行為は、冷静に考えてみると、既婚男性が、自身の独占欲や束縛を受け止め続けさせるために与えるご褒美に過ぎません。忠実な犬に餌を与えるかのように。
そして、極めつけは、既婚男性が、結婚をしている身分にも拘らず、別居一人暮らしという状態を都合良く利用して「いつもそばにいて自分を支えてほしい」と言ったり、・・・「元旦那の姓のままなのが我慢出来ない」と言ったり・・・
これらのことを総合すれば、既婚男性が、「自分本位で、自分のことばかり主張している人である」ということは、明らかです。
もし、事例のシングルマザーの女性にとって、既婚男性との関係を継続する目的が、恋愛感情を育みながらの婚活ではなく、金活(=既婚男性から生活費を得る)や妻の座への就活(=生活費を止められない立場を得る)であったならば、「既婚男性の言うことに従って、既婚男性から報酬を得て、かつ、妻の座に就く」ということでギブ&テイクが成り立ちますので、何ら問題ないのですが・・・
そうでない場合には、・・・
一般的に、シングルマザーが、パートナーとしての男性に求めるものは、「母と子の心通い合う生活を最優先とした思いやりやいたわり」、「仕事や子育てに孤軍奮闘する日々のままならない生活に明日への活力を見出せるような精神的な支え」のような、母子共々の幸せを願う、器の大きな愛情です。
このような器の大きな愛情は、自分本位で自分のことばかり主張している人には、持てるはずはありません。
よって、事例のシングルマザーの女性は、「何かおかしいな」、「私、無理してるな・・・」と思った時点で、既述した「既婚男性を冷静にさせるテスト」をすべきであったと思います。
このテストをしてみて、相手の既婚男性が思い通りにならないことに怒り、又は、離れていったなら、その既婚男性の独占欲や束縛は、「それを受け止める女性であれば誰でも構わないような、ちんけなものである」ということが明らかになりますので。
なお、もし、この事例において、既婚男性がすぐに離婚していたとしても、そのことだけを理由として、「既婚男性には器の大きな愛情がある」と判断してはいけません。これらには全く因果関係はありませんので。
独占欲や束縛の塊の既婚男性の場合には、シングルマザーの女性の望み通りにすぐに離婚したことの見返りとして、シングルマザーの女性に対し、離婚して失った家庭生活の補償(ex.頻繁に会え、毎日家に来て飯作れ、子供なんて放っておけ等)を求めがちです。
即ち、このような男性は、自分のケアをして欲しいばかりで、シングルマザー側の家庭事情を理解しようとする心の余裕を持ち合わせていないのです。
このため、シングルマザーの女性が、男性の求める補償に対して条件(ex.私と子供と一緒に生活すること)を要求しても、男性は、この要求を受け入れずに却下してしまいます。
そして、仕舞いには、男性の口から「子供とオレとどっちが大事なんだ」なんていう、幼稚さ、自己中さ、器の小ささを露呈するような言葉まで出てきてしまう・・・このような事態は、事例と同様の実場面において、頻繁に見受けられます。
よって、リンク先の事例の場合、既婚男性がシングルマザーの女性の要望通りに早急に離婚したとしても、このような、お互いに意図せぬ結果になっていた可能性が高いように思われます。
おわりに
既婚or独身に拘わらず、男性は、シングルマザーの女性と、セフレとかではなく、生涯のパートナーとして交際したいのであれば、シングルマザーの女性の環境や意思を100%受け止めて心から理解し、シングルマザーの女性の意思を実現するための行動(注:見守ることも行動です)を無理せず率先してすることができるほどの大きな器が必要になります。
そして、お互いに生涯のパートナーとして交際し続けるためには、少なくとも次に掲げる事柄について、シングルマザーとの間で、交際期間中におけるシングルマザーの考えの変化にも追随しつつ、お互いに無理なく合意し続けることが不可欠になります。
●再婚したいorしたくない
●再婚したいなら、再婚する時期とそれまでに達成する条件(特に、子供との人間関係づくり)
●再婚したくないなら、シングルマザーが無理なく子供優先で生活できるようなペースを乱されない付き合い方をすること
これができないのなら、お互いに「セフレ」と割り切って付き合った方が、お互いに傷つかなくてよいのでは…と、私たち経験者は痛切に思います。
シングルマザーとの恋愛では、他の形の恋愛とは異なり、二人の間でなされた“無理”が、後に、何十倍もの“不満”となって、二人を取り巻く環境に返ってきやすいものですので。
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