セックスレス|大人の恋愛用語事典

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【セックスレス】
(せっくすれす)

「セックスレス」とは、恋人や夫婦等のカップルにおいて、性交渉がほとんどない状態(結果)をいう。

 

1.セックスレスの原因

セックスレスの原因は、カップルの少なくとも一方が、他方(相手の異性)に対し、性的欲求が湧かなくなることである。

なお、以下の説明では、カップルにおいて「相手に対する性的欲求が湧かなくなった人」のことを“拒絶者”といい、その相手のうちで拒絶者に対する性的欲求が湧いている人のことを“訴求者”という。

 

2.性的欲求の構造

性的欲求には、次の2つがある。

●肉体的な欲求(相手の異性とのセックスによって肉体的な満足を得たい)
 ex.快感を得てスッキリしたい

●精神的な欲求(相手の異性とのセックスによって精神的な満足を得たい)
 ex.愛したい、愛されたい

 

これら2つの欲求の関係は、人によって、以下の二通りに大別される。

●リンク型:精神的な欲求が湧くことを前提として肉体的な欲求が湧く関係

●肉欲型:肉体的な欲求のみが独立して存在しており、精神的な欲求は希薄である(=精神的な満足は、セックス以外のことによって得られるものである、又は、セックス以外のことによっても得る必要はない)という関係

 

ある人における2つの欲求の関係が肉欲型又はリンク型のどちらになるかは、その人が現在置かれている恋愛環境や相手の異性が誰であるかに応じて変化する。よって、どの異性に対しても生涯不変のものではない。

一般には、対象となるカップルの関係が、彼氏彼女という恋人関係や心の繋がりを重視する夫婦関係である場合には、男女ともにリンク型になりやすく、セフレ関係、財産的な繋がりを重視する夫婦関係、不倫関係である場合には、男女ともに肉欲型になりやすい。

 

性的欲求と恋愛感情との関係

性的欲求と恋愛感情との関係は、複雑であり、男女の違いもあることから、長い説明を要する。よって、ここでは、ポイントのみを説明する。

性的欲求は、男性や女性が原始的に備える本能(狩猟本能や保護本能)に基づいて発生するものである。

これに対し、恋愛感情は、男性や女性が、特定の異性に対し、本能的な性的欲求を知的な接触欲求として昇華させた感情である。

よって、異性に対し、恋愛感情は無くても、性的欲求は生じ得る。

また、異性に対し、性的欲求がわかない場合には、理論的に、恋愛感情は生じない。もちろん、尊敬や感謝、恩義等の人間愛としての愛情は生じ得る。

 

3.セックスレスの類型

セックスレスの類型は、対象者の性的欲求の構造が肉欲型であるかリンク型であるかによって異なる。

 

対象者が肉欲型である場合

(1)対象者は、相手に対し、性的欲求のうちの肉体的な欲求を失った時に、拒絶者となり、相手に対してセックスレスとなる。

 

(2)相手のうちの訴求者がセックスレスの解消を望む場合には、拒絶者が訴求者に対する肉体的な欲求を取り戻すしかない。

この場合に、訴求者が拒絶者に対して「愛しているならセックスしろ」と主張しても、セックスレスは解消しない。そもそも拒絶者の精神的な欲求は希薄なものであるからである。

 

(3)拒絶者が、どの異性に対しても肉体的な欲求を失っており、そのことを不本意に思っている場合には、拒絶者自身が治療や薬剤の処方をすることで、セックスレスは解消する(はずである)。

 

(4)訴求者のセックスレスに対する悩みは、「拒絶者が、訴求者以外の異性に対しては、肉体的な欲求がある」という事実が判明した場合に重くなる。

なぜなら、訴求者は「自分は、拒絶者に肉体的な満足を与えられない…もしかして、他の異性にも肉体的な満足を与えられないのでは…」という自己の能力に関する劣等感を抱くからである。

この場合に、訴求者がセックスレスを解消するためには、訴求者が拒絶者に対し、肉体的な欲求の細かな内容(ex.外見や体、仕草等の五感で感じ取られるものについて、どの部分を、どのように変えたらよいのか?求められる性技やプレイはどのようなものなのか?)をヒアリングし、こうした変化を訴求者自身が実践していくことが必要になる。

 

(5)なお、実際にカップル間でセックスレスが問題になる場面において、拒絶者が肉欲型である場合は稀である。

この点につき、夫婦関係のように拒絶者と結束が固く、かつ、生活を共にしている期間が長い訴求者は、「相手(拒絶者)の性的欲求の構造は肉欲型であるので、私が相手の肉体的な満足を得られるような容姿に変われば、相手のセックスレスは解消する」と信じて疑わないものである。

しかし、現実には、拒絶者は、訴求者に対しては肉欲型に見えるようなフリを続けているだけで、実際には訴求者以外の異性(例えば、不倫相手)に対しては既述したリンク型(=精神的な欲求を満たすことがセックスの前提であるとの考え方)となっていることが多いものである。

 

対象者がリンク型である場合

 対象者は、相手に対し、次の2つのいずれかの状態となった時に、拒絶者となり、相手に対してセックスレスとなる。

A.性的欲求のうちの精神的な欲求を失った時

B.精神的な欲求は失われていないが、肉体的な欲求が湧かない時

 

A.性的欲求のうちの精神的な欲求を失った時

(1)訴求者がセックスレスの解消を望む場合には、拒絶者が訴求者に対する精神的な欲求を取り戻すしかない。

この場合に、訴求者が拒絶者に対して「愛しているならセックスしろ」と主張しても、セックスレスは解消しない。

拒絶者の訴求者に対する精神的な欲求が失われているということは、拒絶者が「相手(訴求者)を愛したくない、愛されたくない」という思いに支配されていることを意味するからである。

 

(2)拒絶者の訴求者に対する精神的な欲求の喪失は、一時的なものであることがほとんどである。

よって、訴求者は、拒絶者から「相手(訴求者)を愛したい、相手(訴求者)から愛されたい」と惚れ直されるような内面を身につけることで、セックスレスは解消する。

しかし、現実には、このような内面のブラッシュアップをする訴求者は極めて少なく、そのまま放置することにより、体の距離だけでなく、心の距離まで離れていってしまうケースが多く見られる。

 

(3)リンク型のセックスレスの特徴は、訴求者は、「拒絶者が私(訴求者)に対する精神的な欲求を喪失してしまっている」ということを、拒絶者から明示されない限り、わかるすべがない」という点である。

即ち、拒絶者は、訴求者に対し、性的欲求としての精神的な欲求(ex.愛したい、愛されたい)を失っているだけで、その他の精神的な関わり(ex.会話、相手のために行動する意欲、カップル間での義務の履行意思)についてまでは失っていない。

よって、訴求者は、拒絶者の発言や行動を見ても、自分に対する精神的な欲求が失われていることまでを予測することができないのである。

 

(4)もちろん、訴求者は、拒絶者を問い詰めて内心を強制的に暴露させたり、拒絶者が精神的な欲求を抱いている他の異性の存在を盗み見等によって暴いたりすれば、拒絶者の精神的な欲求の喪失を確認し把握することができる。

しかし、このことを知ってしまった訴求者は、たいてい、拒絶者の責任を追及することに躍起になり、自身の課題(=拒絶者を惚れ直されるような内面を身につける)への取り組みを棚に上げてしまうものである。

よって、セックスレスを修復したいのであれば、こうした拒絶者を精神的に追い詰める手法は逆効果となる。

 

(5)拒絶者に新たな異性の存在が発覚した場合には、「拒絶者は、それまで訴求者に対して抱いていた精神的な欲求の全部または一部がなくなり、なくなった分の精神的な欲求を新たな異性に対して注いでいる」と考えるのが相当である。

この場合において、訴求者は、拒絶者とのセックスレスを解消したいのであれば、「新たな異性に奪われた精神的な欲求を取り戻す主体は、自分ではなく、拒絶者本人である」と冷静に認識し、その後は、拒絶者から惚れ直されるような内面の復活にひたすら勤しみ、拒絶者に再評価されるのを待てばよい。

 

(6)もちろん、訴求者にとって、拒絶者における新たな異性の存在の発覚は、拒絶者から得られていた心が失われたことを意味するので、セックスレスの解消を望むことを止めて、離別や離婚を検討することも不自然ではない。

ただ、この場合においても、訴求者は、自身の将来の恋愛において同様の事態を繰り返さないために、拒絶者のような男性から惚れ直されるような内面の復活に励むことが望ましい。

 

B.精神的な欲求は失われていないが、肉体的な欲求が湧かない時

(1)この場合には、拒絶者に、心や体の病気、多忙な生活等の性行為をするための時間的・肉体的な余裕がない等の環境的な障害があることが原因となっている場合が多く、セックスレスは形式的なものに過ぎない。従って、こうした原因が除去されれば、セックスレスは解消する。

(2)このような拒絶者の数は、近年の厳しく余裕のない社会経済情勢の影響により、増加している感がある。

(3)こうした環境的な障害の存在を最も不本意に思っているのは、訴求者ではなく、拒絶者自身である。よって、訴求者としては、まずは気を長くして、拒絶者自身が障害を少しずつ取り除いていこうとするプロセスを応援しつつ見守り、必要な場面では、自分が協力できることを拒絶者に提案してあげることが望ましい。

 

4.性的欲求のうちの精神的な欲求が失われる理由

「性的欲求のうちの精神的な欲求が失われる」とは、端的に言えば、次の2つを意味する。

●「愛したい」と思わなくなる

●「愛されたい」と思わなくなる

 

性的欲求の構造がリンク型の人の場合、

「この相手と愛し合いたい気持ちがあるから、この相手とセックスしたい。この気持ちを持てない他の異性とのセックスでは、満たされない。」

のように、「愛し合う」ということがセックスの大前提となる。

それ故に、精神的な欲求が失われた場合には、セックスレスの問題が生じるのみならず、そのままにしておくと、カップルの関係自体が終わってしまうという危険がある。

 

よって、性的欲求の構造がリンク型の人との恋愛関係を継続したいと思っている人にとって、

●「愛したい」と思わなくなる原因は何なのか?

●「愛されたい」と思わなくなる原因は何なのか?

ということを知っておくことは、幸せの継続のために重要なことである。

 

ただ、このテーマに関して説明しようとすると、セックスレスの要因を超える恋愛論の域までの説明が必要となってしまうため、ここでは、以下にポイントのみを列記するに止め、詳しい説明は省略する。

◆「愛したい」という気持ちが湧き出る源泉は、「価値あるものを手に入れたい」という狩猟本能である。

◆「愛されたい」という気持ちが湧き出る源泉は、「価値あるものから守られたい」という保護本能である。

◆この狩猟本能、保護本能は、男女を問わず、持っているものである(但し、主従関係や配分比は、人それぞれである)。

◆よって、相手の存在が自分にとって価値が無いと認識したときには、その相手に対して狩猟本能や保護本能は働かなくなる。故に、「愛したい」、「愛されたい」とは思わなくなるのである。

 

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