9.平和ボケ夢想中のダブル不倫では「交際実態が理想とかけ離れている」というストレスが生じやすい
ここは、Real学部 F教室
前回の記事では、W不倫において夢想モードの人が自身の交際関係を「セフレ、都合の良い関係」ではなく「恋人、恋愛」と思い込みやすい原因の1つとして、
(1)平和ボケ夢想によって、自身の現実に見合わないほどの高い理想(=妄想)を設定してしまうこと
について説明した。
今回の記事では、前回に引き続き、もう1つの原因である
(2)自ら設定した理想が、ダブル不倫で実際に経験した交際の実態とはかけ離れている(=実態のレベルが低過ぎて理想の足元にも及ばない)ことをストレスに感じているから
について解説していく。
ストレス=理想-実態
そもそも、ストレスというものは、
-理想と実態とのギャップによって生じるものであり、
-そのギャップが大きいほど、ストレスが重くなるものであり、
-ストレスが重くなるほど、実態を否定したがるもの
である。
よって、ダブル不倫に臨むに際し、いくら平和ボケ夢想 によって自身の現実に見合わないほどの高い理想(=妄想)を設定したとしても、現実の交際の実態が理想に叶っていれば、何らストレスは生じない。
逆に、自ら設定した高い理想(ex.恋人のような関係)が、現実の交際の実態(ex.セフレの関係)からかけ離れているほど、ストレスが重くなる。
このストレスは、W不倫の交際相手のことを真剣に好きになるほど、「思い通りに好きになってほしいのに、好きになってもらえない」という実態と理想との差異が増長されて、更に重くなる。
もし、このようなストレスを抱いている時に、他人から「都合の良い関係のセフレでしょ!」と言われたら・・・
きっと、ストレスに感じていたことを指摘されて、すごく腹が立ち、思わず「違うよ!私たちの関係は恋愛で恋人に近い存在だもん。」と強い口調で言い返したくなるであろう。
ダブル不倫における交際の実態~その具体的内容
では、夢想モードの人は、ダブル不倫において、どのような交際の実態を経験して「自分の理想とはかけ離れている」というストレスを抱くのか?
ダブル不倫の交際の実態に関する評価基準は、主として、交際する相手の外見、内面、行動の3つである。
このうち、外見と内面については、夢想モードの多くの人が「ダブル不倫をしようとしても、好みの外見の人がいない or 嫌いな内面の人ばかりで、自分の理想とはかけ離れている」という基本的なストレスを抱いていることであろう。
ここでは、こうした基本的なストレスについては考慮せず、外見と内面の評価はクリアしてW不倫としての交際を開始したものと想定し、交際開始後にどのようなストレスが生じるのかに絞って検討する。
交際開始後における交際の実態に関する評価基準は、主として、交際相手の行動である。
夢想モードの人は、どのような交際相手の行動が「自分の理想とはかけ離れている」と感じるのか?
こうした行動として主要なものを以下に列挙してみた。
夢想モードの人が「理想とはかけ離れている」と感じる交際相手の行動
●電話やメールの内容が用件のみ
●電話やメールの回数が少ない
●メールの内容が短く(ex.スタンプのみ)、チャット的な往復もしてくれない
●自分から連絡してこない
●エッチしたい時だけ連絡してくる
●デートがラブホや自宅ばかり
●デートにおいて、手をつないだり腕を組んだりしてくれない。
●配偶者とラブラブで出かけたりしている
●謎の空白の時間がある
●一緒にいる時に、別の異性からやたらとメールや電話がくる
なお、これらの列挙した行動は、夢想モードの人に特有のものであり、戦闘モードや現実モードの人には当て嵌まらない。
また、これらの列挙した行動は、夢想モードの既婚男性、既婚女性に共通のものであるが、実際には、既婚女性が感じるケースがほとんどであり、既婚男性が感じるケースは稀である。
これは、夢想モードでは、既婚男性の割合が既婚女性よりも圧倒的に少ないため、あぶれた既婚女性は、即座にダブル不倫としての交際を実現するためには、体目的である現実モード(スポーツセフレ型、コンビニエンスヤリ友型)の既婚男性を選ばなければならなくなることに起因する。この詳細については、次回の記事にて説明する。
不倫相手の行動から「相手は、自分のことしか考えてない」と感じてしまう
列挙した行動に対する夢想モードの人の不満を一言で言えば、「恋人と同じように大切に扱ってくれず、セフレのように雑に扱われている」ということである。
即ち、いずれの行動も、夢想モードの人にとっては、「過去の独身時代の恋愛においては、恋人の行動としてはあり得なかった」と評価されることであり、このような行動がW不倫の交際相手からなされることに「自分の理想とはかけ離れている」としてストレスを感じているのである。
そして、夢想モードの人の実際の交際場面では、列挙した行動が不倫相手によってなされることが積み重なった結果、不倫相手の行動に対するストレスに止まらず、不倫相手の人間性(=自分のことしか考えてない)に対するストレス(=私は、何で、こんなショボい異性と付き合っているんだろう)に発展してしまうケースが多い。
そもそも、夢想モードの既婚者がリスクを承知でダブル不倫に臨もうとする動機的な背景には、
自分のことしか考えていない人ばかりの社会や家庭から逃れて、男女交際を通じて、お互いに、自分のことだけでなく、相手のことも考えられるような思いやり合える関係を手に入れたい
という想いがある。
よって、夢想モードの既婚者は、自分のことしか考えていない異性との交際については、全く予定していおらず、する意味が無いものと考えているのである。
ストレスの根本原因は、「平和ボケ夢想」による理想の設定
こうした「理想と交際の実態とがかけ離れている」というストレスの根本原因は、交際の実態のレベルが低過ぎることにあるのではなく、夢想モードの人が平和ボケ夢想 によって自身の現実に見合わないほどの高い理想を設定してしまったことにある。
このことについて、以下の図2(B)を用いて説明する。図2(B)は、ダブル不倫での理想の設定の「平和ボケ夢想 」による錯誤がなされた場合に、必然的に起こり得る交際プロセスを表している。
図2(B)に示すように、夢想モードの既婚者は、W不倫に臨むために自らのプライベートの扉を開けて、自身に興味を持ってくれた既婚者の異性を、まず「自身の現実に合っているかどうか?」という基準でフィルタリングする。
これにより、離婚しないことを前提としてW不倫に臨んでいる夢想モードの異性、現実モードの異性は、条件クリアとされる。
他方、家庭への悪影響を覚悟しW不倫において独身同士の恋愛と同等以上の恋愛を実現しようとする戦闘モードの異性は、門前払いによって除外される。「離婚しない」という現実を前提としてW不倫に臨む夢想モードの人にとって、戦闘モードとの交際は重く、本気になって離婚に至ってしまうおそれがあるからである。
もし、ここで、夢想モードの既婚者は、図2(B)にピンク色で示すような現実に見合う低い理想(ex.浮気相手やセフレが欲しい)を設定していたならば、フィルタリングをクリアした夢想モードの異性や現実モードの異性の中から、お互いに心と体の相互独占度の合った相手を選ぶことで、その後、家庭に影響のない割り切った交際が、お互いの体に飽きるまで、順調に進むことになる。
しかし、夢想モードの既婚者は、平和ボケ夢想 によって、図2(B)に赤色で示すような現実に見合わない高い理想(ex.恋人のようになりたい)を設定してしまっている。
このため、フィルタリングをクリアしたすべての異性について、「体目的でなく、心の独占度が高い(図2(A)の例では60~70%)かどうか?」を、図2(B)における「相手の実態(心目的)確認川」にてチェックすることになる。
こうした相手の実態は、実際に交際をして体の関係に至らない限り、本性がつかみにくい。そこで、確認川を渡って来れそうな異性を予測によってチョイスし、W不倫としての交際を始めることになる。
しかし、こうして交際を始めた異性が確認川を渡って来れる可能性は、体目的である現実モードの異性の場合にはほぼ皆無である。また、体目的と心目的を併有する夢想モードの異性の場合であっても、お互いの心の独占度が交際開始後においても一致(特に、離れている時間の想いや過ごし方に関する一致)し続けるようなケースは極めて稀である。
この結果、夢想モードの既婚者は、平和ボケ夢想 によって自身の現実に見合わないほどの高い理想を設定してしまったばっかりに、この理想の奴隷となり、交際中の異性の行動(ex.デートがラブホのみ、自分から連絡してこない、配偶者とラブラブ)について、「理想と交際の実態とがかけ離れている」というストレスを抱いてしまうのである。
このように、平和ボケ夢想 中のダブル不倫では、必然的に「交際実態が理想とかけ離れている」というストレスが生じやすくなってしまうのである。
次回は、既婚女性にスポットを当て、ダブル不倫中の既婚女性が相手の既婚男性の恋愛感情に不足を感じやすい理由について、解説していく。
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