6.W不倫類型(その3)-現実モード(スポーツセフレ型、コンビニエンスヤリ友型)
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これまでの記事にて説明したように、ダブル不倫に臨む当事者の心理状態としては、次の3種類のモードがある。
■戦闘モード…ダブル不倫は「二人で歩む人生を獲得するまでの通過点」に過ぎない
■夢想モード…ダブル不倫は「現実を忘れるための心の通い合い」である
■現実モード…ダブル不倫は「現実を受け入れた上でのオプション的な体のお遊び」である
今回の記事では、3種類目の現実モードの当事者が所属し得る2種類のW不倫類型(スポーツセフレ型、コンビニエンスヤリ友型)について、以下に再掲した図1を参照しつつ解説していく。
現実モードは、昭和の時代から現在に至るまで、既婚男性において最も支持されているダブル不倫の考え方である。今日のダブル不倫市場においては、この考え方が欲求不満な既婚女性やドライな既婚女性にも支持されつつある点に特徴がある。
この現実モードに属する2つの類型のうち、スポーツセフレ型は、従来から今日まで変わらずに、既婚男性において主流なものである。
もう1つの類型であるコンビニエンスヤリ友型は、ここ数年の間に既婚男性において急増した類型であり、この流れを受けて、既婚女性においても「ひっそりと一時的に取る類型」として地味に広がりつつある。
スポーツセフレ型(現実モード)
スポーツセフレ型は、次に紹介するコンビニエンスヤリ友型と共に、既婚男性にとっての2大メジャー類型である。
ダブル不倫中の既婚者全体に占めるスポーツセフレ型の既婚者の存在割合の推定値(推定存在率 )は、既婚男性が30%程度、既婚女性が5%程度である。
キーワード
スポーツセフレ型の場合、ダブル不倫に臨むキーワードは、
「セックスの快楽の追求と性欲の解消」
である。
恋愛感情の質
スポーツ型セフレ型は、前の記事で説明した心の友型と真逆の類型である。
即ち、心の友型は精神的に依存し合うことを前提とした関係であるのに対し、スポーツセフレ型は肉体的に依存し合うことを前提とした関係である。
「好きなスポーツに夢中になっている時に頭が真っ白になり、終わった後に爽快な充実感を得る」
スポーツセフレ型は、この快感を「特定の異性とのセックス」で実現するタイプである。
このため、体の相互独占度は、1対2(本人VS不倫相手と配偶者)の男女関係において、1人の異性に対して理論的に抱くことができる最大値である50%となっている。
一方、精神的な関わりについては、「ほとんど不要であり、あると却って邪魔である」と考えている(相互独占度 心:10%)。不倫相手との精神的な関わりによって、不倫相手に対し、ややこしいor嫌いという感情が生じてしまうと、セックスに集中できず、却って快楽のノイズになってしまうからである。
家庭崩壊の覚悟、浮気や他の異性への乗換の可能性
こうした精神的な繋がりの希薄さのため、スポーツセフレ型は、家庭崩壊の覚悟まではできていない。
よって、浮気や他の異性への乗換の可能性については、心の浮気や乗換はあり得るものと感じている反面、体の浮気や乗換については、あり得ないものと感じている。
スポーツセフレ型の場合、お互いに「この快楽は他の異性とのセックスでは得られない」という成果を得ることが、交際の重要な意義となっているからである。
お互いに離れている時の連絡
スポーツセフレ型の場合には、体の繋がりを重視するため、お互いに離れている時の連絡(メールや電話)は、次のセックスの約束をする時以外は、必要性を感じない。
よって、これ以外のメールや電話は、用件がある時に用件を伝えるものだけとなり、仕事の愚痴や人間関係の不満等の話題に対しては、極力対応を避けようとする。このため、相手への連絡のために1回につき用いる文字数や時間は、45文字未満、3分未満に止まる。
なお、連絡回数の多少は、お互いにセックスを求める頻度によってカップルごとにばらつきがあるが、生理的な欲求であるがゆえに、相手の体に飽きない限り、1ケ月以上連絡が途絶えてしまうことはない。
デート
スポーツセフレ型の場合、デートは、出会いの初期段階にてお互いの体に夢中になっている期間は除き、平均すると「月に1~3回、所要時間:2~3時間、内容:セックス」がデフォルトとなる。
「セックスの快楽の追求と性欲の解消」が目的なので、エッチへのつなぎのためのレジャーについては、お茶や食事等の生理的に必要なもの以外については、必要性を感じない。よって、シンプルに「ホテル直行」であっても、何の違和感も持たない。
スポーツセフレ型同士のカップルは、意外と長続きしやすい
スポーツセフレ型同士のカップルは、付き合い始めて1年を乗り切った後においては、比較的、関係が安定して長続きしやすい。心の関わりが希薄なので、相手の嫌な価値観や内面を知って嫌いになることが起こりにくいからである。この点においても、心の友型とは真逆である。
関係が終了するのは、「一方が他方の体に飽きた時」である。この時は、往々にして、本人が全く予期していないタイミングで突然に来ることが多い。
コンビニエンスヤリ友型(現実モード)
コンビニエンスヤリ友型は、先に紹介したスポーツセフレ型と共に、既婚男性にとっての2大メジャー類型である。
ダブル不倫中の既婚者全体に占めるコンビニエンスヤリ友型の既婚者の存在割合の推定値(推定存在率 )は、既婚男性が30%程度、既婚女性が5%程度である。
キーワード
コンビニエンスヤリ友型のダブル不倫に臨むキーワードは、
「ストレスなく、タダでエッチができる(=楽々無料セックス)」
である。
恋愛感情の質
コンビニエンスヤリ友型の最大の特徴は、「不倫相手から精神的・時間的に縛られることは、セックス実現のために止むを得ず対応はするものの、本心では全くあり得ない」というポリシーである。
よって、エッチするまでに精神的・時間的な手順(ex.デート5回+メールは毎日+この時点で1ヶ月が経過)を踏まされるような面倒くさい異性とは、不倫しようと思わない。
また、エッチした後に不倫相手が精神的・時間的な縛りを入れてきた時には、あえてスルーして放置する。
この後、寂しくなった不倫相手が「縛ったりしないから、また会いたい」と折れてきた時には、再会してエッチをする。
この後、不倫相手からの連絡が途絶えた場合には、2~3ケ月経過後に不倫相手に挨拶メールを入れて、寂しくなった不倫相手が「縛ったりしないから、また会いたい」と折れてくるのを待つ。
つまり、コンビニエンスヤリ友型の場合、心と体が重なり合うのはセックスの時だけであり、セックス時以外の重なり合いについては予定していないのである(相互独占度:5%)。
家庭崩壊の覚悟、浮気や他の異性への乗換の可能性
このように、コンビニエンスヤリ友型は、セックス時以外は心も体も繋がろうとは思っていないので、当然、家庭崩壊の覚悟まではできていない。
また、浮気や他の異性への乗換の可能性については、当然、あり得るものと感じている。不倫相手との間での約束や拘束は全くないものと考えているからである。
お互いに離れている時の連絡、デート
コンビニエンスヤリ友型の場合には、お互いに離れている時の連絡(メールや電話)は、次のセックスの約束をするための手段に過ぎない。
このため、相手への連絡のために1回につき用いる文字数や時間は、45文字未満、3分未満に止まる。
また、コンビニエンスヤリ友型の場合、連絡の回数は不定期となりがちである。
即ち、コンビニエンスヤリ友型は、いくら体の相性が合う相手であっても、性欲にまかせて「相手と、毎週、エッチしたい」のように盲目的になることは無く、「相手から面倒くさいことを要求されなければエッチする。相手から面倒くさいことを要求されるのであれば、エッチする気が失せる。」というスタンスを貫く。
このため、不倫相手に対しては、面倒くさいことを要求されない限り、次のセックスの約束をするために定期的にメールや電話をしようとするけれども、面倒くさいことを要求された場合には、上述したようにスルー又は放置をするのである。
このように、連絡が不定期であるがために、デートも不定期となる。
デートの内容は、出会いの初期段階にてお互いの体に夢中になっている期間は除き、平均すると「所要時間:2~3時間、内容:セックス」がデフォルトとなる。
「楽々無料セックス」が目的なので、エッチへのつなぎのためのレジャーについては、お茶や食事等の生理的に必要なもの以外については、必要性を感じない。よって、シンプルに「ホテル直行」であっても、何の違和感も持たない。
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