「恋人からの愛して欲しいという要求に対応すること」は、偽りの愛に過ぎず、「愛すること」とは相容れない異質のもの
ここは、Fantasy学部 教室
愛されたい女性の悩み相談事例
男性から愛されるけど、愛せない…でも、愛されたい
この記事は、この事例についての連載第2部になります。
相談内容の詳細は、当校植松(uyhvlf4)の回答と共に、Yahoo知恵袋のリンクに記載しておりますので、以下の記事に先立ってご一読頂けますと、より理解が進みます。
「愛=心に秘めた“想い”」だなんて、所詮は綺麗事?
前回の記事で、
「愛の重さを正確に計るモノサシは、“表現”ではなく、心に秘めた“想い”である」
ということについて言及しました。
中には、このことを「現実的でない綺麗事。実際に表現されたことでしか計れないでしょう。」と片付けてしまう方もいらっしゃるかもしれません。
このように片付けてしまった瞬間に、その方は、「自分は、現実には、綺麗事ではないこと(ともすれば、汚い事)をしている」ということを自白していることになるのですが・・・
この「綺麗事ではないこと(汚い事)」とは、一体、どのようなことなのでしょうか?
「愛していると愛されている(Give&Take)」のバランスを取るためにお返し表現を要求しor要求される
それは、
「愛している量感(Give)」と「愛されている量感(Take)」とのバランスを取ろうとする
ということです。
バランスを取ろうとする具体的な行為やその思惑としては、次の2つがあります。
◆「愛しているのに愛されていない(愛している量>愛されている量)」と感じた時には、その差分について、男性に「もっと愛して欲しい」とお返しを要求します。「片思いのような惨めさを味わいたくない」という思惑で。
◆「愛している以上に愛されている(愛している量<愛されている量)」と感じた時には、その差分について、男性からのお返しの要求に対応し、男性の「愛されている感」が高まる行為をします。「面倒くさいけど、愛されなくなったら困るので、やむを得ない」という思惑で。
具体例を挙げてみると、
a)お返しが「メール」の場合には、…
「メールが少ない」と相手の男性にメールを要求する or
「メールが少ない」と相手の男性からメールを要求されてメールをする。
b)お返しが「優しさ」の場合には、…
「優しさが足りない」と相手の男性に優しさを要求する or
「優しさが足りない」と相手の男性から優しさを要求されて優しくする。
このようなGive&Takeの観点からなされる「お返しの要求」と、「この要求に対応してなされるお返し」・・・
果たして、貴女は、もし自身が同様の状況だったとしたら、
このようなお返しをされた時、「愛された」と思えますか?
このようなお返しをした時、「愛している」と思えますか?
このようなお返しを「愛」と思って、心から満足し続けられますか?
30歳以上の女性の場合、これらの質問に対して、心から永久に「Yes!」と答えられる人は、あまりいないのでは…と想像します。
恋人との間での「要求対応」は、偽りの愛に過ぎず、「愛」とは相容れない全く異質のもの
このようなお返しは、「愛」とは言えないとしたら、一体何なのでしょうか?
このようなお返しは、
「愛している」という純粋な“想い”から無意識的・自発的に表出された愛情“表現”ではなく、
現状維持(別れられたら困る)と自己防衛(悪い評価をされたくない)の“利欲”から、明示的又は黙示的な愛の提供要求に応えようと意図的・義務的になされた偽の愛情“表現”…
一言で言えば、“利欲”に基づいて意図的・義務的に提供される「要求対応」に過ぎない…
私にはこのように思えます。
こうした「要求対応」の本質や根底は、お中元やお歳暮のお返しやご祝儀に対応する内祝い等と似ていますね。
一見、心がこもっているように見せておきながら、その心の実質は、相手からのマイナス評価を回避するための計算に基づく利欲的な邪心に過ぎない。
そして、その心には、「愛している」という純粋な“想い”や「相手からマイナス評価がなされてもいいから、自分の意思に素直になる」という潔さは存在しない。
このように、「要求対応」は、邪心に基づいて偽りの愛を提供するものである点で、相手を想う純粋な心である「愛」とは相容れない全く異質のもの…のような気がします。
もしかして、相談事例の女性は、
「要求対応は、愛とは言えず、純粋な“想い”からの素直な表現ではない点で、偽りの愛であり、汚れを感じる」という価値観を持っていて、
たくさんの愛情表現をしてくれる相手の男性に対して「要求に応える意図的・義務的な偽の愛情“表現”を返さなきゃ…でも、そんなわざとらしいことは、私にはできない…」と葛藤し、
そんな自分のことを「私は、相手の男性を愛せない」と評価してしまったのかもしれませんね。
<連載第3部へ続きます>
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