5.大人の女性は、「愛されなくなった男性から再び愛されたい」という秘めた想いを持ち続けていると、受け取る愛の不足を「自己愛」によって補うようになる

ここは、Fantasy学部 教室

■連載記事の目次

1.恋愛において女性にとって不可欠なものは、愛し合うという形ではなく、愛されたい気持ち、愛される実質、愛されている現実

2.女性にとって、思い通りに愛し合えていることは、生きるための活力(精神的支柱、拠り所)となる

3.大人の女性は、恋愛において、愛していた男性のことを愛することができなくなってくると、その不足を「現実逃避」によって補うようになる

4.大人の女性は、恋愛において、思い通りに愛されなくなった場合には、自身のプライドを守るために責任転嫁したくなる

5.大人の女性は、「愛されなくなった男性から再び愛されたい」という秘めた想いを持ち続けていると、受け取る愛の不足を「自己愛」によって補うようになる

6.望みの男性から愛されない状態が続くと、やがて、心の支えは現実逃避と自己愛のみとなる

7.愛し合うことをあきらめてしまうと、生きるための活力を他人への攻撃(嫌がらせや妬み、いじめ、言葉の暴力)に見出してしまう

「寂しい、孤独、愛されたい、不安、迷い、心が疲れた、癒されたい」と思っている大人の女性に対し、内心(本音、本心)についての心の自分磨きの場、承認欲求や自己承認欲求、自己肯定感、自分らしさ、ありのままの自分の実現の場、女性の悩みについての悩み相談や人生相談による共感の場、バーチャルな癒しや疑似恋愛の場を提供する大人の恋愛学校LoveFakeのFantasy学部のシンボルマーク

今回は「愛されることの不可欠性」の第5回目になります。今回の記事では、「大人の女性は、愛されなくなった男性から再び愛されたいという秘めた想いを持ち続けていると、受け取る愛の不足を自己愛によって補うようになる」というテーマについて、記述していきたいと思います。

 

近年の大人の女性においては、「望みの男性から思い通りに愛されなくなった…」と感じ始めた場合に、

愛されなくなったことを自己の責任としては認めたくないけれども、「愛されなくなっている状態が自然に解消されて、この男性から再び愛されたい」という秘めた想いを持ち続けている

このような都合の良い願望を持ち続ける女性の割合が増えつつあります。

このような女性においてしばしば行われがちなのが、図(E)に示すような「自己愛」による補完です。

愛されることの不可欠性の説明において、(D)思い通りに愛されなくなってきた時の心理状態、(E)不⾜分を⾃⼰愛によって補うことにより、バランスを取った時の心理状態を表す図

この自己愛による補完は、望む男性(Tさん)から受け取る愛の不足をTさんその他の望む男性との恋愛で愛されることで補うのではなく、多数人からの支持による自己承認欲求の充足によって補うことにより、心の中のシーソーのバランス状態を復活させるものです。

即ち、「愛されなくなったTさんから再び愛されたい」という秘めた想い(願望)を持ち続けている大人の女性が、Tさんからの愛の不足の原因として最も受け入れ難いものは、「私の精神的存在は、Tさんから認められていない、不要とされている」というものです。自己愛による補完は、「このような原因は私には無い」ということを確認したいがためになされます。

具体的には、自分が望む男性から認められていないかもしれないという内心での不安を、現実に多数人から自分が認められたことによって得る自信(=自己承認欲求の充足)によって補い、この自信を得るために、「多数人から自分が認められていると思える場所(=自己承認欲求の充足ができる場所)」に依存的に帰属しようとするのです。

この自己承認欲求の充足ができる場所の一例としては、会社の⼈の集まり、 知⼈の集まり、SNSなどを挙げることができます。こうした場所において、思い通りに愛されていないことでネガティブになっている自身の心をかき消すために、「自身の精神的存在を他人に認めてもらいたい」という意識を高く持ってポジティブに活動します。

●会社での業務やイベント、たいして仲が良くない知人(ママ友を含む)との集まりにおいて、自分のことを認めてくれそうな相手を選んだうえで、この相手に対し、善人又は賢人と思われるような行動を積極的に行うことにより、意図的に、相手の記憶に残るような印象(爪痕)を残そうとする。

●FacebookやTwitter等のSNS(ビジネス用途は除く)において、「他人が羨ましく思うような自身の内面や外見を露出する記事」をお互いに共感・共有し合えるような仲間を積極的につくり、こうした記事の掲載・相互承認によって、日々の生活のモチベーションを高める。

 

なお、このような「愛され不足の自己愛による補完」は、前回の記事の「愛し不足の現実逃避による補完」とは異なり、生きる活力を維持するには限界があります。

例えば、図(E)において、Tさんから離婚や破局を通告されることにより、Tさんから愛されている状態が事実として完全に消滅し、Tさんから再び愛される期待可能性もなくなってしまった時には、いくらTさんのことをフルで愛していても、そして、いくら自己承認欲求が充足されていても、もはや生きる活力を維持することはできず、生きるための基礎活動(睡眠、食事、仕事、家事、子育て、勉強など)に支障が生じてしまいます。

つまり、「望む男性から愛されること」は自己愛によって完全に置換することまではできないのです。なぜなら、望む男性から愛されなくなった女性は、次のような自己愛のフィクション性をよくわかっているからです。

自己愛は、「自分の精神的存在が多くの他人に認められている」と自身で主観的に思っているものに過ぎず、実際には、相手が「心から不可欠な人」として認めているわけではなく、相⼿から異性として愛されているわけでもない。

このことは、大人の女性にとって、生きる活力の維持のためには、「愛する」よりも「愛される」方が重要であることを示唆しています。

 

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