結婚に恋愛感情は必要か?-好きじゃない男性と結婚したが、その後もずっと夫を好きになれない。恋愛感情が無いなら離婚すべきか?|大人の恋愛の恋愛相談

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夫婦間(不倫されている人を含む)の大人の恋愛の場面における女性の悩みと恋愛相談の実例を、OKWaveの恋愛相談ページへのリンクにてご紹介致します。なお、この恋愛相談ページにおける回答者ID「kmlf3」の回答内容は、当校スタッフの向坂が回答したものになります。 

リンク先の大人の恋愛相談の事例は、夫婦間での大人の恋愛の場面において、好きではない男性と結婚して未だに夫に対する恋愛感情が無いことについて、自己責任と将来不安を感じている妻の悩みです。具体的な悩みの内容は、次の通りです。

●好きじゃない男性と「そのうちに好きになるかな」と思って結婚した。優しくて人として夫 としては本当に良いのだが 13年経った今でも、生理的に無理で夫のことを好きになれない。

●毎日「やっぱり旦那のことを好きになれない、恋愛感情を抱けない…」って悩んでいるうちにストレスで不安障害になってしまい、今も不安障害は治っていない。

●夫が今まで支えてくれてたことを考えると離婚するのは夫に申し訳ないと思う一方で、こんな気持ちでこれ以上夫と一緒に居続けることの方が夫に対して申し訳ないと思う気持ちが強く、今は 、恋愛感情が無いなら離婚すべきでは…と思っている。この決断は正しいのだろうか?

ほとんどの夫は、「妻が自分に特別な恋愛感情を抱いていること」について、確信または期待をしている

女性の場合、結婚に際しては、相手の男性のことをそれほど好きじゃない(恋愛感情が無い)場合であっても、嫌いでさえなければ、

●たまたまタイミング(例えば、子供を産みたい年齢の到来)が合った

●相手の男性の仕事、学歴、財産状態、家族構成が好ましかった

等の他の理由によって結婚を決めてしまうことが、往々にしてあります。

 

このことを、結婚した相手の男性は意外と自覚していないものです。

即ち、女性にとって結婚は明るい未来への道が見えるイベントであるため、結婚相手(男性)に対する女性の振る舞いは自然にポジティブなものになります。こうしたポジティブな振る舞いを、相手の男性は「自分に対する特別な恋愛感情に基づくもの」のように都合よく解釈してしまいがちだがらです。

むしろ、世の旦那のほとんどは、「嫁が自分と結婚したのは、嫁が自分のことを大好きで、自分に対し最高の恋愛感情を抱いていたから」と確信しているのではないでしょうか。

 

また、結婚した相手の男性が、あまり恋愛経験がなく、かつ、一般的な結婚の条件(安定した仕事や収入、貯金等の十分な財産を保有、誰にでも優しくて温厚な性格、地味&堅実で金遣いも荒くない…etc)を備えている方である場合には、結婚後における妻の些細なネガティブな振る舞いから、「嫁は、自分に対する特別な恋愛感情が無いのに、○○目当て(例:仕事、財産、平穏で楽な暮らし…etc)で結婚したのでは…」という不安を抱きやすいものです。

このような男性(旦那)の場合、妻が○○目当てで結婚したとは思いたくないので、「嫁は、結婚する際に自分に対する特別な恋愛感情が少しはあったはず」と思い込んで期待するものです。また、「嫁の恋愛感情は、少ししかないならば、失せてしまいやすい。せっかく結婚までこぎつけたのに、離婚されたら困る」という意識も高くなるため、普段から、離婚理由とならないような行動(帰宅時間が早い、遊びに行かない…etc)を心掛けています。

 

妻から夫への「貴男に対しては、それほどの恋愛感情は無かった」というカミングアウトは、夫のあらゆる自信を崩壊させ得る

もし、このような夫が、妻から突然に「貴男は共同生活者としては良い人だけど、結婚前から現在に至るまで、貴男のことを好きじゃないし、好きになれない(=今も昔も、貴男に対する恋愛感情は無い)」とカミングアウトされたら、・・・当然に、発狂し、逆上し、“裏切られた”と心に深い傷を負ってしまいます。

特に、妻が自身の恋愛遍歴において最高の恋愛感情を自分に対して抱いてくれていると確信していて、この確信によって「自分はモテない」という自己評価を「自分はモテる」という評価に塗り替えたような旦那の場合には、嫁から旦那への「貴男に対しては、それほどの恋愛感情は無かった」というカミングアウトは、「妻が伸ばした夫の天狗の鼻を、妻がへし折る」というものであり、旦那が嫁の存在によって身につけた自信が全て崩壊してしまいます。

こうした傷の回復は、男性の場合、とても難しく、人格、仕事その他の人生にも悪い影響を及ぼしてしまいがちです。また、傷が深すぎて、夫は、妻からの離婚の申し出に対して自暴自棄になり、離婚に同意するか否かを判断することすら放棄してしまうことでしょう。

このため、リンク先の事例を読んだとき、(相談者の方は「贅沢な悩みかも知れませんが・・」とへりくだって記載していますが、)私たちは、とてもナーバスで深刻な悩みであると受け止めました。私たちスタッフ3名とも、“好きではないし、その後も好きになれない人との恋愛感情無き結婚”による深い傷の経験者ですので、この事例の相談者の気持ちが痛いほどよくわかりました。

 

結婚に恋愛感情は必要か?

果たして、事例のような“好きではないし、その後も好きになれない人との恋愛感情無き結婚”は、離婚につながるものなのでしょうか?結婚の成立や婚姻状態の維持のために恋愛感情は必須なのでしょうか?

現時点での私たちの答えは、ざっくり言えば「それは、カップルによる」ということになります。

 

そもそも、昭和の時代から今日に至るまで、男女の恋愛の価値観については、E教室以外の教室の各教材に記載したように大きな変遷を遂げてきたのに対し、男女の結婚の価値観については、変化に乏しく、未だに以下(a)~(c)のような「結婚に恋愛感情は重要不可欠とまでは言えない」という価値観が残り続けています。

(a)相手に対して求めることは、男性には「生活費をちゃんと入れてくれること」、女性には「家事や子育てをちゃんとやること」。相手に対する思いやりや恋愛感情は二の次、三の次。

(b)相手に対する恋愛感情は、相手に裏切られた時には憎悪に転じる。よって、恋愛感情があまり無い方が、離婚する危険性が低くなって良い。

(c)相手に対する恋愛感情は無くても、結婚して相手と共同生活すれば、相手に対する人情がわいてくる。この人情があれば、離婚を防止できる。

 

理論的には、結婚する男女の双方共に、

●(a)~(c)の価値観を持っており、

●これらの価値観を生涯変わらずに維持することができ、

●生涯、結婚相手以外の人に対して、恋愛感情は抱かないし、抱いたとしても表現しない

のであれば、“恋愛感情無き結婚”も上手くいくはずなのですが、・・・

実際には、このように理屈通りにはいかないものです。

なぜなら、こうした価値観や意思は、結婚したことによって不変に凍結されるものではなく、生身の心を持った人である以上、結婚後の環境の変化によって、節目節目で動かされて変わることが予定されているからです。

私たちの周囲においても、男女問わず、「結婚は契約orビジネスである」と豪語してお金と割り切って“好きじゃないし、その後も好きになれない人との恋愛感情無き結婚”をした人ほど、結婚後に「やっぱ、結婚は愛だよね!」と180度変わる(当然、不倫に目覚め、離婚することになった)傾向が見受けられます。

 

ただし、上述の(a)~(c)のような男女の結婚の古い価値観は、近年の大人の恋愛市場全体の傾向を観察してみると、人ひとり当たりの稼ぐ力の弱体化・限界化に伴って夫婦における仕事と家事への取り組みが「役割分担」から「協働」に変遷しつつある今日において、まさに書き換えられ、完全に消滅しようとしているのでは…と感じています。

「夫婦で設定したゴールに向かうために、お互いに、現在地点をチェックし合い、二人でゴールに向かえるように、夫と妻の負荷バランスを均等に保ちながら、助け合う」

こうした現代的な夫婦の行動を実現するためには、これまでよりも大人で知的な恋愛感情が必要となってくるのでは・・・のように想像していますが、こうした「大人で知的な恋愛感情」の具体的内容については、私たちには、まだぼんやりとしか見えていません。

よって、結婚の成立や婚姻状態の維持のための恋愛感情の必要性については、これから結婚しようとしている男女、既に結婚している夫婦を含むすべてのカップルにおいて変わりゆく渦中にあるものとして、当校では重要テーマの1つとして認識していきたいと思います。

 

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