12.ダブル不倫において、相手への不充足感を抱いているにもかかわらず、妥協して交際が継続されがちな理由
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大人の恋愛の場面においては、交際中の異性の外見や内面、行動について、次のような不充足感を抱いてしまう局面がある。
●外見-顔やスタイルが好みじゃない。
●内面-性格が合わない。嫌な面がある。
●行動-体目的である。心の繋がり(優しさや思いやり)が足りない。面倒くさい対応を強いられる。
こうした局面における決断には、大きく分けると、次の2種類がある。
■お別れ&チェンジ…自ら別れを選択し、不充足感の無い他の異性を探す。
■キープ…自ら別れの決断をすることなく妥協し、異性との関係をそのまま留保する。
この2種類のうちのどちらで決断するかは、「不充足感を抱いた事項について、どのくらい充足を不可欠と思っているか(=充足の不可欠性)」によって異なる。
即ち、充足の不可欠性の度合いが高ければお別れ&チェンジ、低ければキープと判断することであろう。
W不倫の特殊性~妥協してキープとなりやすく、お別れ&チェンジは稀
こうした交際開始後に相手に不満を抱いた場合におけるお別れ&チェンジorキープの決断に関しては、ダブル不倫の場合(但し、戦闘モードを除く。以下、本記事において同じ。)には、独身同士の恋愛と比べて、「キープとなりやすく、お別れ&チェンジは稀である」という特殊性がある。
この記事では、こうしたダブル不倫において、相手への不充足感を抱いているにもかかわらず、妥協して交際が継続されがちな理由とその顛末について、2回に分けて、W不倫市場の実態に基づいた解説をしていく。
例外:妥協してキープせずに、お別れ&チェンジをする場合
但し、例外として、ダブル不倫の交際中に相手に対して不満や不充足感を抱いた際に、必ずと言っていいほど、妥協してキープすることなく、直ちに「お別れ&チェンジ」をする場合がある。
それは、以下に例示したような、交際中の不倫相手の「家庭の平穏に支障をきたすような内面又は行動」について不満や不充足感を抱いた場合である。ダブル不倫の当事者は、交際が家庭に悪影響を及ぼすことを全く予定していないからである。
<例:家庭の平穏に支障をきたすような内面又は行動>
・金目的
・家族との時間に介入をする。
・過度に時間を拘束される。
・精神的に重たい要求をされる。
・マジ恋愛モードになられる。
「不満でも、妥協してキープ」の男女共通の心理
上述の例外を除き、ダブル不倫の場合には、交際中の相手の外見や内面、行動について不満や不充足感を抱いても、お別れ&チェンジまでを決断することは少なく、妥協してキープとなりやすい。
即ち、「外見、内面、行動のうちのどれか1つにでも不満や不充足感を抱いたら、お別れ&チェンジする」というようなシビアな決断をする局面はほとんどなく、それよりも、「外見、内面、行動のうちの3つともに不満や不充足感を抱いても、とりあえずキープする」というルーズな決断をする局面の方が圧倒的に多いのである。
相手に不満や不充足感を抱いているのに、なぜ、お別れ&チェンジの決断をせず、妥協までしてキープするのだろうか?
まずは、既婚男性、既婚女性に共通の理由として、次に掲げたものを考えることができる。
[C1]生涯を共にする異性ではないので、相手の外見、内面、行動が思い通りでなくても構わない。
[C2]何かで充足感(メリット)を得られている限り、捨てるまでの必要は無い。
[C3]相手の行動によって自分に被害が及ばないなら、いないより、いた方がマシ。
これらは、いずれも、「必要なものしか、所持する必要は無い(→断捨離)」という考えではなく、「明らかに不要なものでなければ、捨てる必要は無い(→もったいない)」という考えを基調としている。
このような考えが基調となるのは、ダブル不倫の場合、独身同士の恋愛と比べて、出会いや相手を自由に選ぶ機会が圧倒的に少ないために、交際を開始した相手について稀少価値を感じやすいからである。
不満でも妥協してキープする-既婚女性、既婚男性それぞれに特有の理由
こうした男女共通の心理を前提として、「妥協してキープ」することには、既婚女性、既婚男性のそれぞれに特有の理由がある。この理由について、以下に説明していく。
既婚女性が「不満でも妥協してキープ」する理由
ダブル不倫中の既婚女性が、相手の既婚男性の外見や内面、行動について不充足感を抱いても、お別れ&チェンジまでを決断せずに、妥協してキープする理由は、不充足感を抱いた対象によって異なる。メジャーなものを以下に列挙してみる。
外見に不満や不充足感を抱いた場合
[LG1] 素直で何でも言うことを聞いてくれるから(→自己承認欲求)
[LG2] プレゼントをくれる、デート代をおごってくれるから(→物欲、金欲)
[LG3] エッチの相性が良いから(→女として見られる欲求:自己実現欲求)
つまり、相手の既婚男性の外見が多少ショボくても、上に列挙した「女性の四大欲求(自己承認欲求、物欲、金欲、自己実現欲求)」を満たすことができるからである。
内面や行動に不満や不充足感を抱いた場合
[LK1] ひとりは寂しいから嫌だ(→逃避対象の確保)
[LK2] 「自分の選択が誤っていた」ということを認めたくない(→プライド)
[LK3] また他の既婚男性との出会いから始めることは、自身のW不倫の意思を知らせる点でリスキーだし、面倒くさい(→自己防衛)
つまり、「外見が好みの既婚男性はなかなか見つからないので、離したくない」という気持ちが強いため、「今のままでいいんだ」と思い込みたくなるからである。
既婚男性が「不満でも妥協してキープ」する理由
ダブル不倫中の既婚男性が、相手の既婚女性の外見や内面、行動について不充足感を抱いても、お別れ&チェンジまでを決断せずに、妥協してキープする理由は、不充足感を抱いた対象によって異なる。メジャーなものを以下に列挙してみる。
外見に不満や不充足感を抱いた場合
[MG1] したい時に無料でセックスできるから(→性欲解消のコスパ)
[MG2] プレゼントをくれる、デート代をおごってくれるから(→物欲、金欲)
[MG3] 相手の既婚女性の知人女性と知り合える可能性があるから(→乗換の可能性:性欲)
つまり、相手の既婚女性の外見が多少ショボくても、上に列挙した「男性の三大欲求(性欲、物欲、金欲)」を満たすことができるからである。
内面や行動に不満や不充足感を抱いた場合
[MK1] 生涯ずっと関わるわけではないので、内面や行動は重視していない。よって、危害を被らない限り、何の問題もなく関係を継続する(→外見重視)
[MK2] 相手の既婚女性と同等の外見やスタイルを備える他の既婚女性とは、なかなか付き合えない(→外見に魅了)
[MK3] むしろ、相手の既婚女性の内面や行動に多少問題があった方が、(嫁と比較して、)本気になることがないから良い(→家庭を壊さない火遊びとして全う)
つまり、共に過ごす時間が限られているダブル不倫の交際においては、相手の既婚女性の外見さえよければ、内面や行動の悪さについてはストレスなくスルーできるからである。
次回以降の記事では、このように「妥協してキープ」した後の顛末について解説していく。
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