はじめに
はじめに
本書は、30歳以上の男性の「大人の恋愛ポテンシャル」の更なる向上を目的として、近年の30歳以上の男女の恋活現場（以下、「恋愛市場」といいます）の傾向について、30歳以上の男性が恋活成功のために予め知っておくべき事柄を記載した恋愛支援のためのマニュアルです。
男性は、生涯、“稼ぐ”という宿命を背負い、厳しい社会を、前を向いて走り続けています。
こうした中で、ふと気づいた時には、「自分の周りに愛がなくなっていた」のように感じることがあります。
「仕事や生活に余裕が出来たので、もう一度、恋愛をしたい。」
「仕事で崩していた体調が回復してきたので、これからは、ライフワークバランスを重視し、好きな異性と過ごす時間を大切にしたい。」
「子供の手が離れたので、第二の人生を共に歩めるような恋人を見つけたい。」
「仕事や家庭の達成感だけで終わりたくない。もう一度、恋の花を咲かせたい。」
男性の場合、このような思いを抱くタイミングが、30歳以降の人生の中で必ず一度はあるものと察します。
このような思いを抱いた男性がいざ恋活を始めてみると、数か月後には、打つ手なしの状況やあきらめモードに陥ることが往々にしてあります。「ギクシャク感やピリピリ感が満載で、思い描いていたようなリベラルな出会いがなく、そのような出会いを仕掛けることもできない。」のように。この現象については、既に恋活を始められている読者の方でしたら、ピンとくるかもしれません。
このようなことを書いている私も、実は、近年の恋愛市場に初参入した時には同様の思いを抱きました。ただ、私は、幸か不幸か、「目標が難しいほど燃える」という難儀な性質を生まれながらに持っています。ゆえに、私は、大人の恋愛市場への参入を自己変革・成長の契機と捉え、それまでの恋愛に関する過去の経験や知見、恥、プライドを全て捨て去り、実際の恋愛市場に存在する多数の女性や男性との深い関わりを通じて、現在の恋愛市場を支配している価値観やその理由、その表と裏を、日々吸収していきました。吸収した期間は“直近約２年間のほぼ毎日”でしたが、恋愛市場への参入から半年後には、自分自身の内面や外見、行動を、恋愛市場にフィットするレベルにアジャストすることができました。
こうして私が実際の経験によって得た、受け売りではない生の恋愛市場の傾向や実態を、本書において皆様に還元したいと思います。これから恋活を始めようとしている男性、既に恋活中だけれども恋愛市場に馴染めなかったり上手くいかなかったりして悶々としている男性が、本書を読んで、現在の恋愛市場にてスムーズに恋活成功に向かえるようなギアチェンジができるように、恋愛市場における不可解な構造を明らかにしていくつもりです。
本書は、私の一連の大人の恋愛及び恋活マニュアルの序章になります。私がこのような恋活マニュアルを書こうと思った動機は、30歳以上の恋活中の女性で私のことをよく知っている方々から、「私の恋愛経験に基づく知見を、30歳以上の恋活中の男性に対し、書籍を通じて伝えて欲しい」という要望を強く受けたことでした。それまでは、私自身、恋愛に関して特別な知見を持っているという自覚は全くありませんでした。しかし、こうした要望をきっかけとして私の人生を振り返ってみると、私は、普通の男性とは異なり、約40年間ずっと恋愛を中心的な価値として生き続けてきていることに気がつきました。この間、仕事と親友を除いては、心・時間・労力・お金・・・人としての原資のほとんどを、子供の恋愛及び大人の恋愛の双方において様々なバリエーションの恋を実現するために使ってきたと言っても過言ではありません。加えて、これまでに私が恋愛に関して深く関わってきた多数の方々の評によれば、私は、普通の男性的なメンタルのみならず女性的なメンタルをも合わせ持っているらしく、確かに普通の男性には見えない知見や視点を持ち合わせているのかもしれない・・・と感じ、筆を執った次第です。
思うに、現在の大人の恋愛市場は、平成１５年以前のものとは全く異なったものになっています。例えば、直近１０年間においては、ＳＮＳ等の新たな出会いの方法やコミュニケーション手段が世代を超えて浸透する一方で、こうした浸透の結果、心の貧富差も顕在化してきました。また、年齢層を問わず、モラルが急激に低下し、人を信じにくい社会になりました。こうした変化に伴い、女性の心を射止めるためのアプローチ手法は大きく変わりました。例えば、肉食系男性が得意なアプローチ手法の１つであった「押し」は、現在の恋愛市場では、良く取られて「ゴリ押し」、悪く取られれば「横暴、パワハラ」のような評価をされてしまいます。草食系男性が得意なアプローチ手法の１つであった「引き」は、現在の恋愛市場では、良く取られて「リスクを取らない性悪男」、悪く取られれば「何を考えているかわからない、危険人物」のような評価をされてしまいます。
また、この１０年の間に、男性においては、各人の持つ付加価値の格差が広がる一方で、女性においては、男性に対する精神的・経済的依存度が低下しており、これらの傾向は、現在もなお進行しています。これにより、女性が男性を好きになる理由、女性の恋愛感情が形成されるステップ等が、“変化”というレベルに止まらず、従来の基準では推し量れないほどに“複雑化”してきています。
このような恋愛市場の現状を知らないまま、男性が「魚を釣る釣り人」のようなイージーな感覚で大人の恋愛市場に参入することは、極めて危険です。参入後に、たちまち立場が逆転して魚と化し、女性から釣られた瞬間に「違う」、「いらない」と言われて捨てられ続け、プライドがズタズタになってしまうからです。
このようなことは、本書をお読みになられた後においては、すんなりと納得でき、対策のイメージが湧いてくるものと思います。
なお、こうした対策を立てるに際しましては、私の大人の恋愛マニュアルの別著として、30歳以上の女性の恋人候補や恋人に選ばれるために不可欠な内面要素・外見要素を重要度順に解説した「恋活前のセルフチェック１【知人→恋人候補編】」、「恋活前のセルフチェック２【恋人候補→恋人編】」をご用意しております。是非、皆様の恋活成功や大人の恋愛の成就ないし継続にお役立て頂ければと思います。
昨今の30歳以上の女性には、もちろん満足かつ幸せな恋愛生活や結婚生活を送っている方もみえますが、実際には、既婚者、独身者、離婚後独身者を問わず、日々の職場や家庭での義務を果たし続けていくための活力源として、「お互いに、分かり合え、思いやり合え、いたわり合える関係」となれる男性を求めて恋活をしている方が相当数いらっしゃいます。こうした女性の恋活は、必ずしも結婚を前提としたものではありません。むしろ、ストレス社会におかれている30歳以上の女性にとっては、「経済的な充足」よりも「心の充足」を強く求める傾向が高まっているということを、私は肌で感じています。
こうした昨今の女性の傾向については、おそらく、本書を購入されるような大人の恋愛や恋活に積極的な男性の皆様であれば、既にお感じになっていることではないかと察します。
他方、昨今の男性の傾向としては、「自分を愛してくれる女性がいない男性」や「自分を愛してくれる女性を求める男性」の数が、年齢を問わず、飛躍的に増加しています。
恋の出会いの機会は、自ら積極的に持つように努めない限り、歳を取っていくにつれて少なくなっていくものであり、この傾向は特に仕事漬けになりがちな男性の場合に顕著です。こうした貴重な出会いの機会を、成就させられないまま人生終了する生き方よりも、成就させて楽しい人生を送る生き方の方が、何倍も素敵だと思います。
「本書を読んだ男性が、本来持っていたはずの何かを忘れていたことに気づき、その後にすんなり恋人ができ、日々、愛を感じる幸せな時間を持てるようになった」
私は、そのような知らせを何より嬉しく思います。
深沢 涼
・・・・（立ち読みはここまで）
【大人の恋愛マニュアル】＜実態解明型＞ 男性が恋活前に知っておきたい30歳以上の恋活現場の傾向の
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